iphoneやandroid等のスマートフォンで聴いたりしている方が大半を占めると思いますが、「もう少し良い音質で聴きたい」と欲が出てきてる人もいると思います。
現在DAP(デジタルオーディオプイレイヤー)といわれる音楽を聴くために特化したガジェットが各社から発売されていて、ハイレゾやバランス接続といったスマホではマネ出来ない音楽機能が備わっており、高音質で音楽を聴ける様になります。→バランス接続とは?
有名なDAPでいえばSONY社のwalkmanやapple社のipodが有名ですね。
今回紹介するのはSONY社が長年の月日をかけ、技術を盛り込んで音楽を聴くためだけに開発され、販売されたハイエンドミュージックプレイヤーWALKMAN NW-WM1Aを紹介致します。
WALKMAN NW-WM1Aの紹介
walkmanは元々、外で音楽を聴くように設計・開発され世界で初めてSONYから1979年に発売されました。
その後ipodやスマートフォンの普及により、walkmanで音楽を聴く選択肢は減りましたが今でも根強い人気があり、発売から40年経ってもアップデートが繰り返されています。
今回紹介するNW-WM1Aは2016年に発売されwalkmanの中でも高級機の位置になり、開発者の方々のインタビューでは「妥協せず最高音質のwalkmanを作った」と言われる程自信作だそうで、一つの部品を開発するのに3年も掛けるといった日本人の物作りのこりが感じられます。
バランス接続に使う端子も4.4㎜と大きく、一番普及してしている2.5㎜端子に比べかなり頑丈に作られております。
左から3.5㎜ 2.5㎜ 4.4㎜
バランス接続に必要な物
4.4㎜端子付きのイヤホンはあまりなく、ケーブル交換できるイヤホンでないと使用できません。
こちらはSONYから販売されている4.4㎜端子付きのイヤホンで初心者の方におすすめです。
こちらはケーブル交換できるイヤホンをお持ちの方におすすめな4.4㎜ケーブル
ファーストインプレッション
それでは外観から見ていきましょう。
正面
スマホの様な見た目とサイズ感で上部が少々大きい。
背面
ゴムが張られておりシボ加工もされていて高級感があります。
上部
左が4.4㎜バランス端子で右がお馴染みのステレオ3.5㎜アンバランス端子
側面
スマホ等と比べるとかなり分厚さがあります。
実際、手に持ってみた感想
本体がアルミで構成されており、重量276gと重めですがいざ持ってみると上部のくぼみ部分が手にフィットしてそこまで重いとは感じないです。
見た目は少々チープに感じるかもしれないですが実際に持ってみると、かなりの高級感があり高額なカメラの様な質感で非常に所有欲を満たしてくれます。
簡易スペック
対応ファイル
圧縮音源のMP3~AACといったファイルからハイレゾに使われるFLACさらに
ハイレゾを超えた音質DSDなども対応しており、読み込みファイルには困る事はないと思います。
曲の転送もPCで簡単にできお手軽。
バッテリー
バッテリー持ちが凄く良く、他のハイエンドミュージックプレイヤーですとバッテリーがあまり持たず10時間ほどしか持たないのですが、NW-WM1Aですと最長約33時間も持ちます。
これはアンプの差で他のハイエンドミュージックプレイヤーですとほぼアナログアンプといわれるアンプを使用していてNW-WM1Aではデジタルアンプを使用しています。
スマホとの音質比較
ではスマホとの音質の差をゆったり目の曲と激しめの曲を比較していきましょう。
ファイルはCD音質のFLACロスレス
使用するイヤホンはこちらでも紹介している
SENNHEISERの IE 40 PRO BLACK
http://www.tomatyblog.com/ie40proreview
ゆったり目の曲はアンビエント音楽といわれるHammock-Cold Front
激しめの曲はANNISOKAY – Escalators
アンバランス接続
まずアンバランス接続だと違いはありますが残念ながらあまり大きな変化はなくスマホに比べてNW-WM1Aはやや音に迫力と艶が出たかな?という感じでした。
ただホワイトノイズといわれる音が無音の時に出る「サー」という音はNW-WM1Aでは感じなかったです。
バランス接続
結論から言いますと全然違います。
アンバランス接続の時に比べ全体的に音質が向上し全ての楽器やボーカルが聞こえるようになりました。
ステレオ感が増しまるでその空間にいるような感覚になりかなりの感動物で後ろから音が聞こえたときはびっくりしました。
- アンバランス接続=音楽を聴く
- バランス接続=音楽を感じる
といった感じでしょうか。
スマホではまず味わうことのできない音質でした。
ie 40 proはバランス接続できるケーブルが無いのでバランス接続出来るように改造したケーブルを使用しました。
その他機能
NW-WM1Aには音質を向上させる
- DSEE HX
- バイナルプロセッサー
- DCフェーズリニアライザー
- イコライザー
といった音質向上機能があるのですが、これがあまり効果を感じなく全てオフにして聴いたほうが音質が良く聴こえました。
ですがもうひとつver3.00のアップデートで追加されたBluetoothレシーバという機能があり、こちらではスマホとNW-WM1AをBluetoothで接続することにより、スマホから流れる全ての音をNW-WM1Aの本体で聴けるといったもので、例えば
音楽ストリーミングサービスのSpotifyが聴けるといった優れものです。
個人的にはバランス接続に続く目玉機能です。
このような画面でスマホでペアリングし、音楽を流すとNW-WM1Aで音楽が再生されます。
元々Spotifyユーザーでプレイリスト等作っている人や、CDを買わない人にはかなり便利な機能。
総評
高級なDAPは10万~50万円までの物が多く、NW-WM1Aは約10万円と比較的に安価な方ですが、音質は2015年当時定価50万円で発売されたAstell&Kern AK380とほぼ同じレベルに感じるのでSONYの技術力に素直に感動と関心を覚えました。
本体等の完成度も非常に高く、バッテリー持ちも十分あり、オーディオ初心者から上級者まで満足出来るコストパフォーマンスが高いDAPだと感じました。
悪い点といえば本体が重く、携帯性があまり良くない(ポケットにはギリギリ入る)ので注意が必要です。
NW-WM1Aの他に同じwalkmanシリーズでNW-WM1Aの下位モデルZX300が発売されております。
こちらのDAPも完成度が高くNW-WM1Aよりも安く、携帯性もありますが、音質の面がNW-WM1Aの方が1枚2枚上手で、もう少し頑張ってNW-WM1Aを購入したほうが音楽を聴いた際の満足度が高いように感じました。
NW-WM1Aの上位モデルであるNW-WM1Zも販売されています。構成自体はほぼ同じで、本体に使われている金属がアルミから銅になり、部品を少々変えたwalkmanです。値段は30万とお高いがNW-WM1Aから+20万の価値はあまりないと感じました。