SONYのα9やα7シリーズなどのミラーレスカメラは、一眼レフカメラと比べると、非常にコンパクト、かつ軽量なデザイン設計となっています。
それらの影響で、現在販売されているフルサイズミラーレスカメラをはじめとするミラーレスカメラの性能は飛躍的に上がっており、従来の一眼レフカメラと同等クラスまできているカメラもあります。
性能の向上に伴い、プロの現場でもフルサイズミラーレスカメラが使用されることが多くなった現在ですが、1つ大きな問題がありました。
この問題はミラーレスカメラの一番のメリットであることが関係しています。
この問題を解決してくれたのが「L字プレート」と呼ばれるアクセサリーになります。特にRRS(Really Right Stuff)のL字プレートは優秀で、金額が少々高いですが、本体の堅牢性は非常に高く、大事なカメラに装着するにはもってこいの商品となります。
またネット上ではヨドバシカメラでしか取り扱いがないのであまり市場にも出回ってないというデメリットもあります。
なぜL字プレートを装着する必要があるのか
ミラーレスカメラは非常にコンパクトな設計になっています。それに対し、プロの現場では大きくて重いレンズなどを装着して撮影をおこなう場合がほとんどですが、そういったレンズを装着した場合に大事になるのが、グリップのホールド性です。
しかしα7シリーズではそのコンパクトなデザイン設計により、グリップを持った際に小指がはみ出してしまう、いわゆる小指あまりという現象がおきてしまいます。小指が外にはみ出してしまう為、しっかりとグリップを握りこむことができず、撮影が安定しないということにつながります。
この小指あまりを解決するためにグリップの長さを延長する効果のあるL字プレートを装着します。
L字プレートとは
一括りにL字プレートと言っていますが、その他にも「Lプレート」・「Lブラケット」・「L型クイックリリースプレート」という呼び方をする場合もあります。
L字プレートはその名のとおり、L字型のプレートのことで、カメラボディに対し、方側面と底面に装着することで、グリップの握れる範囲を拡張する効果があります。
RRS(Really Right Stuff)
Really Right Stuff(リアリーライトスタッフ) は、アメリカの会社になります。
1990 年にブライアン・ガイヤーが、市場に出回っているカメラプレートの品質などに満足できず、高い品質を追求すべく自らプレートを製造、そして販売したことから始まったメーカーになります。
縦位置グリップではだめなのか?
この小指あまりを解消するにはL字プレートを装着する以外でも解決方法はあります。
それは縦位置グリップ、エクステンショングリップを装着することです。これによりカメラのグリップのホールド性は飛躍的に向上します。
しかし逆にデメリットもあります。縦位置グリップはバッテリー搭載スペース等もあるので、必然的にカメラのボディが大きくなってしまうということです。
そしてエクステンショングリップはグリップ側の拡張はできるのですが、L字型でないのでテーブルなどに置く際は自立が不可能になってしまいます。
他の商品ではダメなのか
RRS社製以外でも様々なメーカーからL字プレートは発売されていますが、製品の品質などはRRSのL字プレートが圧倒的に上です。他社のL字プレートを装着すれば、小指あまりは解消しますが、握り心地やL字プレートの堅牢性などの品質は落ちてしまいます。大切なカメラに装着するアクセサリーになるので、品質にはこだわってL字プレートを選ぶ必要があります。
装着方法
装着方法はシンプルで、L字プレートが2つのパーツの組み合わせになっているのでそれぞれを専用のネジで締め付けて固定するだけです。
小指あまり解消の他にもメリットがある
RRS社のL字プレートはアルカスイス互換にも対応しているので、L字プレートを装着したままの状態で、直接三脚に取り付けることができます。
そしてこのプレートがなぜL字型かという理由として、縦撮り用で三脚に固定する際に側面のプレートもアルカスイス互換になっているので、写真のように装着することができます。
まとめ
L字プレートを装着すれば、ボディのコンパクトさ、そして重さも増えてしまいますが、グリップのホールド性の向上により、撮影の安定性は飛躍的に向上します。
長時間、カメラを扱うことが多い方や、手の大きい方などはL字プレートを装着することにより、快適な撮影を楽しむことができるかと思います。