グラボの高騰により、ゲーミングPCを自作したり、BTOでゲーミングPCを購入する際のハードルが高くなっています。
2023年夏はハイスペックモデルが品薄になっています
ただ、ここ最近はグラボの値上がりも落ち着きを見せ始め、供給もわずかながら改善されつつあります。
今までプレミア価格だったモデルも、定価くらいまで下がってきており、やっと買いやすくなった印象です。
本記事では「なぜ、グラボの値下がりが起きているか」や「今買うべきおすすめのグラボ」などを解説していきます。2022年12月の最新情報を盛り込んだ内容になっているので、ぜひチェックしてみてください。
\激安ハイスペックPCはドスパラだけ/
中国で現在グラボが投げ売りされている
仮想通貨のマイニング需要のため、一時期はグラボが手に入らない減少が起きていました。
ただ、最近は仮想通貨の相場が大きく崩れていることやマイニング方式の切り替えにより、グラボの需要が大幅に下がっています。
「仮想通貨のマイニングで稼ぐ」ことに見切りをつけたユーザーがこぞって売りに出しており、中古市場に大量のグラボが流れているわけです。
NVIDIAのGeForce RTX 3080などは数カ月前比で半額にまで値下がりしているみたいです。
日本市場でも、少し前のような「発売と同時に即完売」といったことは見られなくなっています。
ゲーマーが手頃な価格で必要なグラボを買えるような時がやっと来たと言っていいでしょう。
グラボは値下がりが起きている
グラボの本来の用途はゲームです。マイニング需要の低下に伴い、徐々に戻りつつあります。
全てのグラボが元の値段に下がったわけではありませんが、以下のようなモデルは値下がり傾向です。
価格.comにおけるグラボの価格変化をまとめてみました。
2023年1月の値段 | 2023年5月の値段 | 2023年9月の値段 | |
GeForce RTX 4080 | 229,642円 | 214,870円 | 209,835円 |
GeForce RTX 4070 Ti | 160,001円 | 158,871円 | 144,188円 |
GeForce RTX 4070 | 115,615円 | 90,889円 | |
GeForce RTX 4060 Ti | 79,800円 | 72,585円 |
グラボ価格も適正に戻り、今後もゲーミング市場は成長していくでしょう。
グラボを購入するなら値下がりしている今がよい
「2022年中はグラボ価格の高騰が止まらない」と予想されていましたが、現在だと、発売された頃の価格に戻っているモデルも多く見られます。
ただ、半導体不足は未だに解消されていません。IntelやNVIDIAのCEOたちは2022年中は半導体不足は続くと予想しています。
ずっと続くのであれば、需要と供給のバランスが安定せず、価格は下がりません。買い時は「今」です。
エントリークラスのグラボは値下がり傾向ではないので、買うならRTX 3060 以上のモデルがおすすめです。
おすすめのグラボ4選
今から買うのであれば、以下のモデルがおすすめです。
- RTX4060 Ti
- RTX4070
- RTX4060
- RTX4080
特徴などをそれぞれ詳しく解説していきます。
RTX4060 Ti
GPU名 | NVIDIA RTX 4060 Ti |
メーカー | NVIDIA |
グラフィック性能 | フルHD~WQHD環境が得意 |
価格目安 (税込) | 現在約70,000円~ |
フルHD(144 fps以上)やWQHDゲーミングで真価を発揮するグラボです。
WQHDでも、ほとんどのタイトルで100fps安定して出せる性能を持っており、万人におすすめできる一台と言えるでしょう。
おすすめのグラフィックボードはこちらになります。
4Kゲーミングと最高画質のレイトレだけは苦手なので注意です。
RTX4070
GPU名 | NVIDIA RTX 4070 |
メーカー | NVIDIA |
グラフィック性能 | 適正環境はWQHD~ |
価格目安 (税込) | 現在約90,000円~ |
「RTX4070」は、かつてのハイエンドモデル「RTX2080 Ti」と同じような性能を持ちながら、半額近い値段のコスパグラボです。
フルHDでは力を持て余しすぎるので、WQHD以上の環境でプレイしたい人向けと言えます。
4Kでプレイしたい人の入門モデルですね。
RTX4060
GPU名 | NVIDIA RTX 4060 |
メーカー | NVIDIA |
グラフィック性能 | フルHD~WQHD(4Kは厳しい) |
価格目安 (税込) | 現在約56,000円~ |
RTX3060は、RTXシリーズの入門といったモデルで、おもにフルHD~WQHD環境でのプレイを想定しています。
コスパに優れたRTX3060 Tiの影に埋もれがちですが、少しでも安く抑えたい人の選択肢には入ってくる一台でしょう。
GeForce RTX4060が搭載されたゲーミングPC
設定を落とすこと無く、高リフレッシュレート環境で遊べます!
RTX4080
GPU名 | NVIDIA RTX 4080 |
メーカー | NVIDIA |
グラフィック性能 | WQHD~4K(最高設定OK) |
価格目安 (税込) | 現在約170,000円~ |
RTX4080は完全に高解像度に特化したモデルです。
4K最高設定でも、ほとんどのタイトルで60fps以上安定して出せ、WQHD環境では144fps軽く叩き出せます。
4Kゲーミングの定番モデルと言える一台で、予算に余裕があれば選択肢してみてください。
性能にこだわる方はぜひ……!
グラボを選ぶ際に注意するポイント
グラボを選ぶ際、以下の点に注意して買うと失敗しにくいです。それぞれ詳しく解説していきます。
- グラボの価格
- グラボのGPU性能
- グラボの出力端子
グラボの価格
グラボを選ぶ際、多くの人は価格で決めるかと思いますが、どんな用途かで買うべき価格帯は変わります。
予算 | 3万~ | 5万~ | 7万~ | 10万~ |
グラボの例 | GTX1650 RX6500 | RTX4060 RX6600 | RTX4070 RX6700 | RTX4080 |
フルHDゲーミング | ◯(最高設定だと厳しい場面も) | ◎ | ◎ | ◎(過剰かも) |
WQHDゲーミング | ☓(設定を落とす必要あり) | ◯ | ◎ | ◎ |
4Kゲーミング | -(無理) | ☓(設定を落とす必要あり) | ◯ | ◎ |
「フルHD環境・最高設定でプレイしたい!」だけであればRTX3060あたりで十分で、5万円程度出せばそれなりのものが手に入ります。
価格を抑えようと、下手にケチって低性能なグラボを選ぶのだけは止めましょう。 結局買いなおすハメになる可能性が高いです。
グラボのGPU性能
PCの性能を決める上で重要なのがCPUとGPUです。
CPUの説明は割愛しますが、GPUはグラフィックボードと呼ばれるモジュールに組み込まれています。
GPUは画像処理の役割を果たしており、性能が高いほど高負荷な処理が可能です。
下の表は性能を数値化したもので、それぞれのモデルにどれくらいの差があるかの目安です
名称 | 性能目安 |
RTX4080 | 9728 |
RTX4070 | 5888 |
RTX4060 Ti | 4352 |
RTX4060 | 3072 |
グラボの出力端子
使っているモニターの入力端子とグラボの出力端子が合うかに気をつける必要があります。
今日日のモニターについている端子は、HDMIやDisplay Portが定番ですが、それぞれには規格が存在するので、対応していなければ性能を最大限出せないかもしれません。
スペック表にきちんと明記されているので、買う際はケーブル・モニター・グラボの端子をしっかり見ておきましょう。
グラボの投げ売りに関して知っておくべきこと
グラボの価格が落ち着いてきたのは事実ですが、暴落とまではいきません。
以下の2点に注意しておきましょう。それぞれ解説していきます。
- 中古のグラボは買ってはいけない
- グラボの定価を把握しておく
中古のグラボは買っていけない
中古のグラフィックボードは新品よりも安く購入できるところが魅力ですが、デメリットの方が大きいため、購入はおすすめできません。
中古品として市場に出回る前に「どのくらいの期間使用されていたのか」がわかりにくく、特にマイニング用途だと酷使されがちです。
長時間・長期間の間、高い負荷をかけれていれば寿命はかなり減っています。正確な使用期間がわかるなら良いですが、そうでないなら手を出さないほうがいいでしょう。
グラボの定価を把握しておく
グラボの値段は減少傾向にありますが、定価より安いということは無く、発売された頃の価格に戻っただけです。
RTX4060は現在50,000円台で買えますが、定価もそのような感じでした。
今後も価格変動は起きると予想できるので、せめて定価は把握しておきましょう。
GPUの価格はいつ変動するかわからないため、価格が徐々に下がるのを待つよりも「ほしいと思った時」にすぐ購入することをおすすめします。
グラボの投げ売りまとめ
本記事ではグラボの投げ売りにフォーカスを当て、以下の点についてご紹介しました。
- グラボ値下がりの要因
- おすすめのグラボ4選
- グラボを購入する時に気をつけるポイント
くれぐれも中古のグラボだけは避けておきましょう。マイニングあがりの商品を多く見かけるようになり、使用期間が不明なパターンがほとんどです。
2022年秋ごろには次世代の「RTX4000シリーズ」が控えています。そのタイミングでRTX3000シリーズは型落ちになりますから、更に値下がりするかもしれません。
やっと手が出せるような価格に落ち着きつつあります。ぜひ本記事を参考に、自分にあったグラボ選びをしてみてください。
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