瞬時の反応が求められる対人ゲームにおいては、モニターの「リフレッシュレート」は重要視されがちです。
リフレッシュレートが高いほど、よりブレや残像がなくなってクッキリとした滑らかな表示になるので、競技性の高いPCゲームにおいて対戦相手よりも優位に立つことができます。
現在存在するゲーミングモニターの最高リフレッシュレートは360Hz。本記事では360Hz対応のおすすめゲーミングモニターなどをご紹介していきます。
360Hzを出すための PCのグラボスペック
まずは、どのグラボでどれくらいのベンチマークが出るかを、「Valorant」「APEX」「Fortnite」の3つのゲームで見ていきましょう。
低負荷ゲーム(Valorant)のグラボベンチマーク
「Valorant」は非常に軽いゲームです。グラボが搭載されていないノートPCでも動くくらいなので、現在販売されているほぼ全てのゲーミングPCで快適にプレイできるでしょう。
最高設定での平均フレームレート(Core i5-11400F , メモリ16GB) | |
RTX3090 | 403fps |
RTX3080 Ti | 416fps |
RTX3080 | 388fps |
RTX3070 Ti | 336fps |
RTX3070 | 309fps |
RTX3060Ti | 275fps |
RTX3060 | 214fps |
GTX1660 SUPER | 203fps |
Valorant(ヴァロラント)におすすめのゲーミングPCはこちら
中負荷ゲーム(APEX・Fortnite)のグラボベンチマーク
Valorantに比べると要求スペックは上がります。以下、最高設定・フルHD・Core i 5-11400F・メモリ16GBでのベンチマークです。
APEX
APEXを最高設定でプレイするなら、少なくとも「RTX 3060」くらいの性能は欲しいところです。
最高設定での平均フレームレート(Core i5-11400F , メモリ16GB) | |
RTX3090 | 190fps |
RTX3080 Ti | 160fps |
RTX3080 | 150fps |
RTX3070 Ti | 142fps |
RTX3070 | 130fps |
RTX3060Ti | 118fps |
RTX3060 | 98fps |
GTX1660 SUPER | 67fps |
Fortnite
「最高設定」のフォートナイトはかなりグラボ性能を要求します。
最高設定での平均フレームレート(Core i5-11400F , メモリ16GB) | |
RTX3090 | 140fps |
RTX3080 Ti | 130fps |
RTX3080 | 105fps |
RTX3070 Ti | 96fps |
RTX3070 | 87fps |
RTX3060Ti | 77fps |
RTX3060 | 59fps |
GTX1660 SUPER | 45fps |
Fortnite(フォートナイト)におすすめのゲーミングPCはこちら
360Hzにおすすめのモニター6選
ここからは、360Hzに対応したハイエンドゲーミングモニターを6つほどご紹介していきます。
Dell ALIENWARE AW2521H [24.5インチ]
解像度 | フルHD |
応答速度 | 1ms |
対応リフレッシュレート | 360Hz |
パネルサイズ | 24.5インチ |
接続端子 | HDMI2.0×2 , DP×1 |
- G-Syncモジュールによる可変リフレッシュレート同期機能
- 240Hzで黒挿入が可能なモーションブラーリダクション機能ULMB
- システム遅延測定機能NVIDIA Reflex Latency Analyzer
上記の目玉機能が搭載されていながら、お値段が6万円台と、コスパ抜群な360Hzモニターになります。
遅延対策が徹底されているモニターなので、ユーザーのマウスやキーボードの入力に素早く反応可能。対戦ゲームをガチでプレイするなら、ぜひとも欲しい機能です。
ASUS ROG SWIFT PG259QNR 360Hz[24.5インチ]
解像度 | フルHD |
応答速度 | 1ms |
対応リフレッシュレート | 360Hz |
パネルサイズ | 24.5インチ |
接続端子 | HDMI2.0x1 , DPx1 |
NVIDIA製のグラボと組み合わせることで、可変リフレッシュレート同期機能「NVIDIA G-Sync」が使えます。ティアリングがなく、カクツキを抑えた、快適で鮮明なゲーミング環境に。
一般的な高リフレッシュレートモニターは、TNパネルを採用していることが多いですが、高価なだけあってIPSパネルを採用しています。
画面描写や視野角がかなり優れているので、より良い環境でゲームをプレイできるでしょう。
Oculux NXG253R [24.5インチ]
解像度 | 360Hz |
応答速度 | 1ms |
対応リフレッシュレート | 360Hz |
パネルサイズ | 24.5インチ |
接続端子 | HDMI2.0x1 , DPx1 |
上記の2モデル同様、「ULMB」や「G-SYNC」に対応した、ハイエンドゲーミングモニターになります。
色はキャリブレーション済みで最初からほぼ完璧な精度、色域はsRGBをほぼフルカバー、コントラスト比も申し分なしと、モニター性能はかなり高めです、
Acer Predator X25SST2021 [24.5インチ ブラック]
解像度 | フルHD |
応答速度 | 0.3ms(オーバードライブ時) |
対応リフレッシュレート | 360Hz |
パネルサイズ | 24.5インチ |
接続端子 | HDMI2.0x1 , DPx1 |
他のハイエンドゲーミングモニターと比べて、応答速度が速いのが魅力です。
オーバードライブ機能が備わっており、有効時には0.3msの応答速度になります。より残像が少なくなるので、応答速度には拘った方が良いでしょう。
動いた時に滲んでたり残像が出る”オーバーシュート”が発生しやすくなりますが、体感ではまず分かりません。
ASUS ROG Swift 360Hz PG259QN [24.5インチ 黒]
解像度 | フルHD |
応答速度 | 1ms |
対応リフレッシュレート | 360Hz |
パネルサイズ | 24.5インチ |
接続端子 | HDMI2.0x1 , DPx1 |
先ほどご紹介した「PG259QNR」の下位モデル的立ち位置のモニターです。
スペックはあまり変わりませんが、レイテンシ削減技術「Reflex」の分析機能に対応したり、よりコンパクトに設置できる「ROG Desk Mount Kit」が付属します。
Acer Predator X25bmiiprzx [24.5インチ ブラック]
解像度 | フルHD |
応答速度 | 0.3ms(オーバードライブ時) |
対応リフレッシュレート | 360Hz |
パネルサイズ | 24.5インチ |
接続端子 | HDMI2.0x1 , DPx1 |
X25SST2021同様、0.3msの応答速度に対応。スペック的にも大体同じです。
長時間連続でプレイし続けた際に休憩時間を促すProxiSense機能や、周囲の光量を検知し、ディスプレイの輝度を自動調整するLightSense機能など、他のモニターには見られない機能も搭載されています。
240Hzや144Hzとの違いは?
実際、360Hz・240Hzモニターと比べても大きな違いを感じられないことがほとんどです。
思いっきりマウスを動かして視点移動した際に、ティアリング (映像が乱れる現象) の違いがわかるくらいなので、240Hz環境の方は無理に移行しなくてよいでしょう。
144Hzモニターと比べると、その差はしっかり分かります。明らかに動作が滑らかになり、ティアリングも出なくなるので、移行するメリットは大いにあるでしょう。
360Hzモニターを購入するときの注意点
せっかく360Hzモニターを買ったのに、実際は360Hzでプレイできていなかった……ということもあるので、ケーブルの規格やスペックには気をつける必要があります。
接続端子を確認する
リフレッシュレート360Hz環境になるのは、Display Port1.4対応のケーブルで接続した時です。
HDMI接続の場合、最大240Hzまでとなるので、使用するケーブルの規格をしっかりと確認しておきましょう。
自分のPCが360Hz出力するスペックを持っているか確認する
当たり前ですが、300fps以上安定して出せないようなPCでは360Hzモニターの真価を発揮できません。
最低でもRTX3080あたりを搭載したモデルを選びましょう。大体どのサイトでも30万円を超えるので、かなり高い買い物になります。
まとめ
ここまで、グラボ別のベンチマークや、360Hz対応のおすすめモニター、注意事項などをご紹介しました。
より上を目指したいゲーマーなら360Hz環境を構築してもよいと思いますが、ハードルは高めです。ご自分のPCスペックと相談して、導入するかどうか判断してみてください。