現在イヤホンは有線タイプ無線タイプの二つがあり、スマートフォンのイヤホンジャック廃止により無線に移り変わろうとしています。
ですが、有線タイプのイヤホンは音質と安定性が良く今でも使用している人がおり、様々なイヤホンが発売しております。
今使用しているイヤホンで、音質をもうちょっと良くしたいな・でも高いのはチョット…と思う方や高級イヤホンを使用しているがサブ機がほしいと思う方向けに、
今回はイヤホンに拘る人も拘らない人でも納得・満足出来るドイツの老舗ヘッドホンメーカーで有名なSENNHEISERの IE 40 PRO BLACKをレビューします。
ゼンハイザー IE 40 PRO BLACKの紹介
公式スペック
製品概要
IE 40 PROは、プロフェッショナルオーディオの世界で培われた技術をベースに作られた耳掛け型のインイヤー型イヤホンです。耳の後ろにケーブルをかけるスタイルかつコンパクトなデザインは、優れた装着感と安定したフィット感を兼ね備えています。
またプロのステージのような厳しい環境にも耐えられるように堅牢な構造に設計されています。また高遮音性ながら、長時間のリスニングでも疲れを感じさせません。
ダイナミックドライバーシステムと革新的なダイアフラムが、高い音圧レベルにおいても信号に歪みの ない正確な再生を実現するため、あたたかみのある力強く精密なサウンドを提供します。
- 精密なモニタリングと力強さを兼ね備えた革新的なダイナミック10mm広帯域トランスデューサー
- ダイナミックドライバーシステムは均一で歪みのない再生を行い、音響ストレス要因を低減
- 快適な装着感と安定したフィット感。シングルドライバー設計はスリムで人間工学的な構造を実現
- 最適化されたイヤーピースと柔軟なシリコン・フォームチップによる優れた遮音性能
- 革新的な内部ケーブルダクトを備えた着脱可能ケーブル(特許出願中)
■スペック
型式 | ダイナミック |
周波数特性 | 20 Hz -18,000 Hz |
インピーダンス | 20 Ω |
音圧レベル(SPL) | 115 dB(1 kHz / 1 V rms) |
全高調波歪(THD) | < 0.1 %(1 kHz, 94 dB) |
ノイズ減衰 | < 26 dB |
磁場強度 | 3.5 mT |
ケーブル長 | 1.3 m |
重量 | 18 g |
同梱品 | ソフトポーチ クリーニングツール シリコンイヤーアダプタ(S/M/L) フォームイヤーアダプタ(M) |
カラー
- ブラック
- クリア
このイヤホンはモニターイヤホンと言われスタジオやライブのモニター用として開発されたイヤホンです。
見た目
黒ベースにロゴというシンプルなデザインですが質感はプラスチッキーでチープに感じることも(写真は着脱状態)
ケーブルはビニールタイプで取り回しは普通 端子は3.5mmタイプ
その他補足
- 本体がプラスチックのため重量は軽い方
- ケーブルが着脱式なので断線してもケーブル交換だけで済む
- 装着はshure掛けと言われるもので装着 shure掛けとは?
- ケースも付属しており傷つくのが嫌な人でも安心
- イヤーピースはシリコンイヤーアダプタ(S/M/L) フォームイヤーアダプタ(M)があり色んな人の耳の大きさにもフィットする
音質レビュー
一番肝心な音質の感想ですが結論から言うと
フラット(全音域均一)で繊細な音なのですが
高級イヤホンの10万~20万レベルの音がします
要するにCampfire Audio のANDROMEDAと肩を並ぶ実力があります
なぜかというと少し個人的な話になりますが、私は以前37000円のイヤホン、Camp Fire AudioのOrionというイヤホンを所持しており音質向上のため高級イヤホンを買いに20万円を握りしめてお店に行きました。
そちらで10万~20万レベルのイヤホンを試聴しある程度定まっていましたが、ふとこちらの商品を手に取り試聴してみると、
今まで聞いてきたどのイヤホンよりもシンプルに音質が良い!と思いIE 40 PRO BLACKしようと思うと値段がなんと1万円台という所に驚きを隠せませんでした。
数万円でも数十万でもこの音質はあまりないでしょう。
コスパ最強!
IE 40 PROには写真の通りゼンハイザーのロゴ付近に小さな穴があり、この穴のおかげで音の抜けが良くなり音質向上に繋がっているのでしょうね。
では音質について、掘り下げていきましょう
音質の詳細
高域 ★★★★☆
若干刺さり気味ですが聞き疲れすることなく綺麗に鳴らしてくれています。
中域 ★★★★★
見通しが良く楽器やボーカルが良く聞こえます。
低域 ★★★★☆
よく低音がボワついたり籠ったりするイヤホンがありますが、IE 40 PROはその様なことなく、程よく鳴らしています。
音の広さ ★★★★★
本体に小さな穴があり一番といっても良い特徴でまるでヘッドホンで聞いている様な感覚になり開放的に感じます。
ほかのイヤホンでは音が密室的に聞こえます。
音の分解性能 ★★★★★
よく分解しており一つ一つの音が分かりやすく細かく聞こえてきます。
装着性★★★☆☆
shure掛け+本体が軽いのでストレスは感じないでしょう。
遮音性★★☆☆☆
やはり穴が開いているので他のカナル型と比べると外音が聞こえてきます(音楽を鳴らすと気にならない)
音漏れも若干ありますが、電車で知り合いに聞いて貰ったら音漏れしていないとのこと。
タッチノイズ★★★☆☆
ケーブルがビニールタイプで若干タッチノイズがありますが、音楽を鳴らしていたら気にならないレベルでしょう
拡張性★☆☆☆☆
MMCXが主流な現在、ケーブルの規格が独自の物なのであまり選択肢はないです。
続いては他のイヤホンと簡易比較していきましょう。
イヤホンの音質比較
本当に高級イヤホンレベルの音質があるかどうか比較していきます。
まずは
SHURE SE215との比較
音質はIE 40 PROの方が上でSE215では音が擦れたりは籠り気味に聞こえました。
SHURE SE535との比較
音質はIE 40 PROの方が上で音質はやや中音域が強く不自然さを感じました。
SHURE SE846との比較
こちらはshureのハイエンドモデルで人気のse846になります。音質はIE 40 PROと同レベルかと思いますがse846のほうが低域が強く、音も人口的に聞こえIE 40 PROのほうが自然に聞こえました。
Unique Melody MAVERICK IIとの比較
音質はIE 40 PROと同レベルかと思いますがMAVERICK IIはIE 40 PROの音を濃くした音質だと感じました。
IE 40 PROに近い音質だと思いました。
Campfire Audio ANDROMEDAとの比較
音質はIE 40 PROと同レベルかと思いますがANDROMEDAはIE 40 PROに味付けをしたような音質で不自然さも感じませんでした。
こちらもIE 40 PROに近い音質だと思いました。
総評
音質は10万~20万レベルと匹敵とべた褒めしていますが、高級イヤホンとの違いは何かというと以下の通りです。
- 煌びやかで高音が伸びる様な音は無い
- 沈み込むような低音が無い
- 2.5mmや4.4mmバランス接続でのリケーブル選択肢はあまりない。
なので特別そちらにこだわりがなければ高音質で癖の無いIE 40 PROで十分だと思います。
ただハイレゾではないです。
高級イヤホンは高いので外に持ち出して気を遣う事はありますが、こちらはその様な事はなく気軽に持ち出したりラフに使えるところも魅力の一つですね。
初心者~上級者まで万人受けする音質のイヤホンなので音が悪いと思うことはまずないでしょう。
癖がなくフラットで全音域均一・音場が広く高音質・コスパ最強のIE 40 PROは名機になり得るでしょう。
2019年7月11日にIE 40 PROの上位機種が発売されたことにより価格が下がりました。
これでますます手に入りやすくなりました。
発表された機種は
IE 400 PRO
IE 500 PRO
まだ発売されて間もなく値段も高いのでコストパフォーマンスに優れ完成されてるイヤホンのポジションは相変わらずIE 40 PRO が確立しているイメージですね。