星景写真は撮影時の環境やカメラ側の設定など、初心者では難しいと思われていますが、星景写真の撮影も少しのコツを抑えれることで、誰でも簡単に撮影ができます。
今回は初心者でも簡単に星景写真を撮ることができるようになるコツをいくつかポイントを抑えてご紹介していきます。
星景写真に必要な機材
一眼レフ機、またはミラーレス機
星景写真に向いているカメラの特徴としては高感度撮影性能が高いカメラとイメージセンサーのサイズが大きいカメラになります。
ISO感度を環境によっては6400付近まで上げる場合もあるのでなるべく高感度撮影を行ってもノイズが出づらいカメラがおすすめです。
レンズ
14mmなどの超広角レンズや魚眼レンズなどを使用すれば満点の星空を写真いっぱいに写し出すことができます。より星を写すにはF値が2.8ぐらいまで開放できるレンズがおすすめです。
三脚
撮影環境によっては風などが強い場合も想定できるので、なるべく頑丈な三脚を選びましょう。
懐中電灯などその他携行品
夜間での撮影となるので安全には十分注意しなければなりません。
特に星景写真の場合は街灯などがない場所で行うのが最適ですので懐中電灯は必須になります。
撮影に最適な場所とは?
星景写真を撮影する際はなるべく環境光(街頭など)が入らない場所を選びます。
そして峠などの標高の高い場所は空気が地上よりも澄んでいる為、より鮮明に星空を写し出すことができます。天の川などはこれらの条件を満たせば満たすほどよりくっきりと撮影できます。
撮影に最適な日時とは?
最適な場所が見つかれば次は日時です。
- 撮影当日の天気
- 撮影当日の月の状態
撮影当日の天気は天気予報などを参考にするしかありません。最近は日本気象協会が各地の天候などを元に「星空指数」といわれる指標を随時更新しています。これを見れば一目で星景写真が撮れるか撮れないかを判断することができます。月の状態については月が新月の状態でしたら関係ないのですが、ある程度月齢がある状態で撮影当時に空に月があると、月の光が邪魔して月よりも暗い星が写りません。その為、星空指数と合わせて、月齢と月の出入りの時間にも気をつける必要があります。月がある場合は下記のようになってしまいます。
おすすめのスマホアプリ
天の川を撮影する際には、撮影当日の条件が良ければ目視で大体の天の川の位置確認できますが、通常であればあまり肉眼では確認することはできません。
そこで今天の川がどの方向に、どういう風に存在しているのかを確認する便利なスマートフォンアプリがあります。それは「Star Walk2」です。このアプリさえあれば、空にスマートフォンをかざせば、天の川だけに限らず、星座の位置や太陽の昇る軌道なども知ることができます。
カメラの設定は?
気になるカメラの設定ですが、それぞれの環境によっては異なりますが、基本的には下記のようにまずは設定してみてください。
- モード:マニュアルモード
- AF:マニュアルフォーカス
- F値:そのレンズの開放値
- シャッタースピード:20~25秒
- ISO感度:3200
F値はなるべく明るい方が良いので、F2.8ぐらいまで開放できるレンズが理想的です。
シャッタースピードをなぜ30秒にしないのかは、スローシャッターにしすぎると星がブレてしまうからです。星の位置も微妙に変化しています。超広角のレンズを使用する際はあまり目立ちませんが、標準域の焦点距離では30秒で撮影をすると星が動いて、点ではなく、線になっていることが多いです。
ISO感度については上げた方が、より星や天の川が写り込んできますので、ノイズの量とを比較しながら、丁度良いISO感度を設定します。星景写真にノイズはつきものですので、あまり深く考えないようにしましょう。下記の写真もISO4000で撮影しています。
一番のポイントで難関はピント合わせ
一番のポイントとなるピント合わせですが、フォーカスはマニュアルフォーカスで行っていきます。マニュアルフォーカスについては、まず一番明るく光っている星を見つけます。
そして、その星にピントを合わせていくのですが、その星の光が一番小さくなる時がその星にピントが合っている時になります。ピントが合えばあとはピントリングは動かさず、ひたすらシャッターを切るだけです。
撮影後の確認
まとめ
星景写真を撮る際にはカメラの設定やピント合わせなど現地でしなければならないことも多いですが、大事なのは事前の準備です。
いつ、どこで、どの方角で撮影するのがベストなのかを事前に調べておくことで、綺麗な星景写真を撮影することが可能になります。もちろん自然を撮影する訳ですから、予期せず雲が流れてきたり、曇ってきたりすることもありますが、逆にそれらを活かした写真を撮ることもできます。
自然の写真というのは同じ景色は2度とないと言われるほどですから、その時その時の景色を切り取っていくことがネイチャーフォトの楽しみ方です。