日本にも浸透し始めたeスポーツ。実は、eスポーツに参入する企業が増加しているって知っていましたか?
現在日本のeスポーツシーンでは、企業が「スポンサー」「実業団」や「部活」として参入することがかなり増えています!
この記事では、「企業がeスポーツに参入する理由」を徹底解説!「eスポーツと企業の繋がりが気になる!」という人は、ぜひこの記事を参考にしてみて下さいね。
eスポーツに参入する企業が増加
現在日本のeスポーツシーンでは、スポンサー・実業団・eスポーツ部といった形でeスポーツに参入する企業が増えています!
ざっくり説明すると、以下のような形に分けられます。
スポンサー | 大会やプロチームに出資、自社のeスポーツチームはない。 |
eスポーツ実業団 | ゲーマーが社員として仕事をこなしながら、プロシーンで活動を行う。※社会人野球などと同類 |
eスポーツ部 | 企業の社員が同好会やサークルを結成し、eスポーツ部として活動する。プロシーンなどは基本的に目指さない。 |
それでは、それぞれ参入している企業やその理由について見て行きましょう。
eスポーツのスポンサーとして参入
eスポーツのスポンサーとしての参入は、eスポーツ大会やプロチームに出資・協賛を行う形で参入することを指します。
例を挙げると、日本最大規模の格闘ゲームの祭典「EVO JAPAN」では、ゲームとは関連性の薄い企業が多数スポンサーになり、かなりの話題を呼びました。
EVO JAPAN スポンサー企業一例
- 日清
- KDDI
- 日産
- パナソニック
その他にも「eBASEBALL パワプロ・プロリーグ」のe日本シリーズでは、NPBの日本シリーズ同様、三井住友銀行(SMBC)がスポンサーとして参加しています。
このように、一見eスポーツと関連のない企業も多くスポンサーとして参入しており、この流れはさらに加速しそうですね。
【主なeスポーツ大会とスポンサー企業】
eスポーツ大会名 | スポンサー企業 |
全国高校生eスポーツ選手権 | デンソー、日清食品、ソニーミュージックエンタテインメ ント、GATSBY (マンダム)、イオンエンターテイメント、 ロジクール、ベンキュージャパン、豊島、Team e-sports college( 学園COM グループ)、ロート製薬、 DOCTORAIR (ドリームファクトリー)、岡谷エレクトロニ クス、キットカット(ネスレ)、インテル |
EVO JAPAN2019 | NTTドコモ、Indeed Japan、カップヌードル(日清食品)、G-Tune(マウスコンピューター)、Twitter、日産自動車、 久光製薬、ベスト電器など バンダイ、グランツアセット、キットカット(ネスレ)、め ぐりズム(花王)、親指でんき、PIZZA-LA、シャープ、ウェブマネー |
モンスターストライクプロフェッショナルズ 2018 | リポビタンD(大正製薬)、白十字、ドワンゴ、東京ドーム、 日本マクドナルド、じゃがりこ(カルビー)、ニューエラジ ャパン、G-SQUARE(ニデック) ソフトバンク「AQUOS Zero」(ソフトバンク、シャープ)、 ポカリスウェット(大塚製薬)、G-Tune(マウスコンピュ ーター)、DXRACERルームワークス) |
eスポーツのスポンサーが増加している理由
企業がeスポーツにスポンサーとして参入する理由として、「イベント自体の集客力や拡散力がある」ことが挙げられます。
eスポーツのビッグイベントは大きな会場で行われ、youtubeやtwitchなどのストリーミングサービスで無料で観戦が可能です。観戦のしやすさがかなり魅力で、2018年に行われた「League of Legends」の世界大会では、ユニークビューワー9,960万人、同時視聴者数4,400万人を誇っています。
引用:STARTUP DB
ですのでeスポーツのビッグイベントは、人気スポーツ同等か、それ以上の集客力・拡散力があると言っても過言ではありません。
しかもeスポーツが浸透し始めたのは、ここ5年以内です。市場自体がまだまだ発展途上ですので、今度さらに伸びる業界だとも言えるでしょう。
eスポーツ実業団として参入
eスポーツに、企業が実業団として参入する形も増加しています。
eスポーツ実業団とは、プロ選手などを企業が正社員として雇用し、そこで実務をこなしながらプロシーンで活動することを指します。
代表的なeスポーツ実業団を挙げるなら、「Team UNIT」が有名です。Team UNITは、モバイルゲーム事業を手がける「アカツキ」のeスポーツ実業団。
Team UNITのメンバーは、アカツキの社員として通常の業務もこなし、プロシーンで活動しています。
ゲームタイトルによってはコーチが付き、ゲームの機材などは企業が負担。給料も通常業務分も支払われるので、プロ選手は安定した環境でプロシーンに挑戦できます。
【日本のeスポーツ実業団チーム】
企業名 | チーム名 |
三笠製作所 | キュアノス |
アカツキ | Team UNIT |
eスポーツ実業団として参入する理由
企業がeスポーツ実業団として参入する理由は多様性を持った優秀な人材を採用できるという点が挙げられます。
人手不足で優秀な人材な確保が難しい昨今、「eスポーツ求人」という違った角度での採用がカギになる場合も。
さらに所属選手が活躍とすると、メディア露出も増え、選手が所属している実業団や企業の知名度も向上するわけです。
つまり、実業団選手が世界選手権や国内タイトルで優勝すれば、採用に見合っただけの費用対効果を見込めます。
また、実業団を持つ理由は宣伝効果だけではありません。ゲーム会社のアカツキでは、実業団選手にゲームのフィードバックを行なってもらい、それを元にゲームのクオリティ向上に勤めています。
eスポーツの部活として参入
近年では、企業がeスポーツに参入する形としてeスポーツ部として参入することが増えています。
eスポーツ部は先ほどのスポンサーや実業団とことなり、基本的にプロシーンでの活動を目指していません。同好会やサークルといった位置付けになります。
eスポーツは体を動かすスポーツよりも手軽に楽しめるので、仕事が終わってからでも活動しやいメリットがあります。
eスポーツ部がある企業として例を挙げるなら、「凸版印刷」でしょう。凸版印刷は、創業120年を誇る老舗企業です。そんな昔から続く老舗企業には、社内のゲーム好きで構成される「E1 HEROES」というeスポーツ部が存在します。
E1 HEROESの部員は総勢50名程度で、ストリートファイターなどのタイトルを中心に活動中です。
プロシーンには出場しませんが、アマチュア大会出場に向けて腕を磨いているようです。
eスポーツ部の目的
企業がeスポーツ部を作る目的は、社員間のコミュニケーションや、職場環境の改善というものが大きいです。
働き方改革などの一環でeスポーツ部を作る企業もあり、福利厚生やゲーム好きの就活生に向けた採用活動でもあるでしょう。
また、商談や接待の場面でeスポーツが使われることもあるかも知れません。「商談=ゴルフ」というイメージが強いですが、近い将来それがeスポーツに置き換わるかもしれません。
eスポーツ関連の株価は上昇傾向?
eスポーツの市場規模が増加するのに伴い、eスポーツ関連の株価も近年大幅に上昇しています。
特に、新型コロナの影響で巣篭もり需要が増え、家庭で楽しめるゲーム株の価格が高騰しました。コロナの影響でeスポーツのイベントは中止になってしまったものの、ゲーム業界自体にはかなりの追い風が吹いてます。
また、2020年3月から5Gが本格運用されるようになり、eスポーツはさらに身近なものへとなるでしょう。
eスポーツは5Gの恩恵を受け、コロナ渦でもオンラインイベントを多数開催しています。オフラインのイベント開催は危ぶまれているものの、ゲーム業界関連の株価はこれらかも上昇傾向にあります。
eスポーツ関連銘柄で上昇した銘柄とその理由
ここからは、具体的にeスポーツ関連で上昇した銘柄とその理由を解説します!
もちろん日本企業も多数あるので、「eスポーツ業界に投資したい!」という人も参考にしてみて下さい。
カプコン
カプコンは、大人気対人格闘ゲーム「ストリートファイター」シリーズでおなじみのeスポーツ関連銘柄。
同社の株価は、2020年3月では3,000円台でしたが、2020年10月には6,330円を記録。2020年に入ってからの株価は上昇傾向です。
そんなカプコンは、2021年にニンテンドースイッチ版「モンスターハンターライズ」「モンスターハンターストーリーズ2 」を発売予定。
楽天証券ではカプコンの来期を20%営業増益と予想しており、今後も株価は上昇するでしょう。
KADOKAWA
KADOKAWAは、「ファミ通」や「ファミ通.COM」を運営するeスポーツ関連銘柄。
ゲームタイトルやハードの開発・販売は行なっていないももの、ゲームメディアとしてeスポーツ界に多大な貢献をしています。
そんな同社の株価は、2020年1月に2,000円超えを記録するも、コロナショックで1,000円台まで落ち込みました。
しかし、すぐ上昇トレンドに乗り2020年12月では3,500円を突破。また、yahooファイナンスでは、2021年のKADOKAWAを35%の利益増益を予想しており、今度もeスポーツの進歩とともに株価も向上するでしょう。
ミクシィ
ミクシィは、大人気スマホゲーム「モンスターストライク」を運営するeスポーツ関連銘柄。
2019には「モンストグランプリ2019 アジアチャンピオンシップ」という賞金総額1億円のeスポーツ大会を開催しました。
同社の株価は、新型コロナ相場での最大上昇率133%を記録。2020年11月9日には、3,200円を突破しています。
また2020年6月16日に東証一部への昇格を果たすなど、今後も目が離せません。
ネクソン
ネクソンは、eスポーツ強豪国である韓国のeスポーツ関連銘柄です。
ネクソンはeスポーツ事業にかなり注力しており、韓国最大規模のeスポーツ施設「ネクソンアリーナ」を運営しています。
そんな同社の株価は、2020年1月には1,400円台だったものの、8月7日には2,900円まで上昇しました。
現在も高値を更新し続けており、eスポーツの発展と共に企業も成長していくでしょう。
企業の参入でますます盛り上がりを見せるeスポーツ
今回は、eスポーツと企業との繋がりを解説しました!
現在、様々な形で企業がeスポーツに参入しており、これからもますますの成長が見込めます。
eスポーツはプロシーンだけではなく、上級者から初心者まで楽しめるジャンルです!この記事を読んでいる人も、ぜひ自分でプレイ・プロ大会を観戦し、いっしょにeスポーツシーンを盛り上げましょう!